ホントに効果があるのか?フォトリーディングの手法と実践

多読を習慣にしたいと思った時に、ネックなのは読書のスピード。本をパラパラめくるフォトリーディングを試してみることで、この課題に取り組んでみた。ということで、「あなたもいままでの10倍速く本が読める」(ポール・R・シーリィ/フォレスト出版)よんだ。

題名:あなたもいままでの10倍速く本が読める
著者:ポール・R・シーリィ
出版社:フォレスト出版
ISBN:978-4-89451-369-3
発売日:2009/10/18

概要

フォトリーディングの効果とその実践方法が記載されている。また、本を読むだけにとどまらず、日常の幅広い場面に応用する方法についても記載されている。圧倒的スピードで本を読んでいきたい人におすすめ。

所感

とりあえず1週間ほどこの本を信じてやってみようかと思った。また、後半に「本を読むだけで運動のスキルがあがる」ダイナミックラーニングについても記載されおり、そちらは多少まゆつばだが魅力的に思った。

ためになったポイント

この本はフォトリーディングの手法を記したものであったので、まずはフォトリーディングの手順について述べていく。

フォトリーディングの手順ざっと

フォトリーディングとは、ざっくりいうととにかく速く本を読む方法。

普通の読書と大きく違う点は、頭のなかで音読をしないところ。本の文字を追っかける処理はパ!とひらいたタイミングで脳の無意識に写真を取ったように残していく。後で目標、質問をもってその無意識をたどっていき、意識のなかに情報を引っ掛けていくようなイメージ。

手順だけ追っかけると以下。

  1. 準備:本を読む目的を明確にして、リラックスする
  2. 予習:全体をざっとみて、構造をつかむ
  3. フォトリーディング:ぱーっとやっていく
  4. 復習:文章を調査する。トリガーワードを抽出し、質問を作る
  5. 活性化:しばらく置いた後、ぐーっとよんでいく

準備、予習の段階で、なぜその本を読むのか、という点を固めておく。これはいままで見てきたような本の読み方と同じポイント。

そしてフォトリーディングでばさばさ頭に入れた後、復習のところで、本を読んでいてトピックになるような言葉や、そこから湧き出る質問を書き留めておく。

そこで一旦寝かせておくことで、脳が勝手に処理する力をかりたあと、目標・質問をもとにバリバリ引っ掛けていくという感じ。

フォトリーディングについては大学生時代から興味があり、一度チャレンジしてみたが、いまいち効果が得られなかった。というのも、重要な復習・活性化の手順がなかったから。そのときはネットで拾ったものを軸にいわば我流でやっていたとこがあって、そのころのやり方にはこの手順がかけていた。

フォトリーディングのいいところ

この本に書いてあった手順で家にあった本、借りてきた本を読んでみて、いくつか気づいたことを。

読む時のハードルが低い

今までは、「本を読むぞ!」と固く心に決心して読んでいるところがあった。元がずぼらやから、なかなか読み出す一歩を踏み込めないのだ。

しかし、フォトリーディングだと「とりあえずパラパラめくってみよか」みたいな感覚で軽く取り組める。

なかなかわからず先に進めないでいた本も、積ん読専門になっていた辞書みたいにブ厚い本も、「とりあえずめくるだけ!」の気持ちのおかげで、軽快に読みすすめることができた。

本質を理解できる

本を理解する「活性化」のタイミングでは、本を読む目標に加えて著者の強調したいトリガーワードや、それを元に浮かんできた質問をベースに本を理解しようとする。

そのおかげで、著者が本を通して伝えたい「キーメッセージ」を浮き彫りにしながら本を読むことができた。最初に全体を俯瞰しているので、その「キーメッセージ」が本の全体に行き渡っていることも理解できる。

前の本で、20:80の法則、つまり大事なこと20がわかれば残りの80がわかる、という主張があった。これをダイレクトに実感できるのがこのフォトリーディングという読み方なのだな、といくつかの本を読んでいて体感できた。

多読にも使える

なにか特定の事項について調べたいときは、分野が同じ本をだーっと読んでいく、シントピックリーディングをやればよい。一つの本を読むスピードがそもそも速いし、最初にだーっと読んでいくことでその分野のことを理解するための「幹」みたいなものができるので理解が進む。

前回から「本の読み方を理解する!」シリーズで本を読み進めているが、そういう目的にも利用しやすいよ、というわけである。

多読は自分の中でブロッコリーみたいなイメージ。
「幹」があって、そっから広がっている感じね。
そうすると木とか花束でもいいのかも。
花束だとより広がっている感じを表現できるかな。

話がそれたけど、多読をフォトリーディングでやる(シントピックリーディング)ことによって、この「幹」が作りやすいんだろうな。

まとめ

上記をまとめるとこんな感じ!

  • フォトリーディングは脳の無意識による処理の力をかりる本の読み方である
  • はじめはパラパラめくるだけなので、気軽に取り組める
  • 全体を俯瞰し、トリガーワードや質問を利用することで、キーメッセージを読み取れる

この本にしたがっていくつかビジネス書の本読みをトライしてみて、実際に上記の効果を実感できた。

これから、技術書もフォトリーディングで読み進めてみようと思う。
はたしてうまくいくのかどうか・・・。いや、うまくいくと信じることが脳のチカラを引き出すには大事やと書いてあった。
学生時代の数式がたっぷり出てきた教科書も、フォトリーディングで立ちまわっていたらどうなってたのかなあ、なんて思ってみたり。

本からアクションは、こんな感じでしょうか。

  • これから読む本は、フォトリーディングを使う。
  • 技術書をフォトリーディングで読む。
  • OS・インフラに関しては、シントピックリーディングを行う。

OS・インフラ・デザインパターンってのは、ぼくがいま個人的に勉強してるところ。
これが攻略できるとうれし!
といったところで今回はおわり。
ほなまたね。

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